車を持って暮らすなら大船がいいんじゃないかという話
地元のことがあまり好きじゃなかった
突然ですが、自分の実家は横浜市の南端エリアにあります。
そして、子供の頃はこの土地のことがあまり好きではありませんでした。嫌いというわけでもないんですが、特に褒めるような点がないんですね。
横浜市とは言っても端のエリアなので「横浜」のワードで連想されるようなおしゃれなものは一切無いですし、電車で東京に出るにはドアドアで1時間半かかりますし、横浜駅すら出かけるのに少し気合が必要な距離です。
この場所に実家が置かれた直接的な理由は父親の職場が横須賀だったからなので至極真っ当な選択ではあります。しかし自分は東京の大学に通うことになったのもあり、高校生〜大学生2年の時は「なんでもっと横浜駅や東京に近い場所にしなかったんだ」と不満を持っていたものです。
そんな不自由から解放されるべく、大学3年の時に実家を出て東京で一人暮らしを始めました。西新宿五丁目の狭小賃貸に住んだのですが、それはもう移動の自由度の高さ、選択肢の豊富さに感動したものです。主に行動範囲が山手線エリアなのでJRか地下鉄に乗れば基本行けないところはないですし、時間もかからない、電車賃も高くないといいことづくめです。
とにかく東京はどこに遊びに行っても(少なくとも神奈川育ちにとっては)楽しいものですから、東京生活を謳歌しました。「あんな横浜の端っこに住んでちゃ人生の可能性が狭まっていかんな」と心の中で悪態もついていました。
やがて大学を卒業し社会人になり、小石川の少し家賃の高い物件に引っ越してさらに東京生活を充実したものとしていました。
車と共に横浜に帰ってきて変わった価値観
しかし実家を出てから3年弱が経過したタイミングで実家に帰ることとし、今現在も横浜の実家に住んでいます。
深い理由はなく、コロナ禍に入りリモートワーク中心になり、東京の高い家賃を払っているのがアホらしくなったからです(プラス家庭の事情があります)。
そして、家賃を払わなくて良くなったので浮いたお金でローンを組み車を買いました。
結論として、この車が自分の価値観を大きく変えて、自分の地元に対する評価が大きく上がることとなります。
そもそも自分の特徴として
- 休日はどこかに出かけないと気が済まない
- ドライブが好き
というものがあり、さらに
- コロナ禍なので電車をできれば避けたい
という条件も揃い、休日は毎日のように車で出かけるようになりました。
その結果気づいたのが「あれ、この土地って車で移動するならメチャクチャ利点が多くないか?」という事実でした。
車移動における横浜南端エリアの利点
※家バレは嫌なので以下では「金沢八景駅」を移動の起点として考えます。また、移動時間は全く渋滞が存在しない前提のものだと考えてください。
①高速道路網の発達による恩恵
具体的には何が良いのか、まず挙げられるのは高速道路網の発達です。
上の画像では例として目的地に銀座駅を置いていますが、東京に出るとなった場合に主に使用するのはルートが示す「首都高湾岸線」です。このように湾岸線にサクッと乗れるエリアだと東京へのアクセスがかなり良いんです。
多くの場合は首都高を使用するのが便利ですが、世田谷や目黒方面に行きたい時は「横浜横須賀道路 + 第三京浜」の方が便利です。目的地に応じて最適な手段を取れるのは嬉しいですね。第三京浜は安いのも良い(首都高は最近値上がりしたしね…)。
「横浜横須賀道路」を逆方向に向かうとどうなるか?あっという間に三崎港まで美味しいマグロを食べに行けます。高速を途中で降りれば逗子や葉山の人気エリアにも気軽にいくことができます。
東名高速道路方面はどうでしょうか。目的地を御殿場のアウトレットに設定してみると画像のようなルートで1時間半もかからずに着くことができますね。
これならさわやかに並ぶ余裕もあるかもしれませんね。自分は御殿場店を選ぶことはないですが…
②下道で行ける観光スポットの多さ
ここまで高速道路の強みを説明しましたが、高速道路だけなら千葉や埼玉にも同様の強みを持ったエリアが存在するかもしれません。しかし、神奈川南部にしかない強みとして「下道で気軽に行ける観光スポット」があります。
まず一つあげられるのは「鎌倉・逗子・葉山」エリアへのアクセスの良さです。試しに葉山マリーナまでの所要時間を測りましたが、上のように19分と良い数字が出ていますね。(18分と表示されているのは「逗葉新道」を使うルートで、料金は100円です。)
江ノ島や茅ヶ崎、大磯など代表的な「湘南」エリアもお手の物です。天気が良い時の海沿いのドライブは最高ですよ。
極みつけに、このルートは一部有料道路も含みますが、それでもかなり安価に「箱根・熱海」エリアにアクセス可能という強みがあります。休日にふと思い立って日帰りで温泉に行きたいという欲求を阻害するものがないのです。
唯一の不満
利点ばかり話しましたが、車移動において自分は一つ不満を持っています。それが大船や藤沢、茅ヶ崎に向かう際に距離の近さの割に時間がかかるという点です。
これまでは渋滞が存在しない前提のスクショだけ掲載していましたが、例えば藤沢駅までの道のりは実際は上の画像のように渋滞に巻き込まれる可能性が高く、昼間の移動がストレスフルです。
これがなぜかというと、このエリアが「高速道路の空白地帯」だからです。
上記の図は画像の範囲の高速道路を網羅的になぞったものではないですし、大雑把に複数の道路をまとめている点があることをご了承ください。また、湾岸線以外の首都高や新東名は議論に関係ないので省略しています。
しかし、言いたいことはなんとなく伝わるのではないでしょうか。藤沢を中心とするエリアはいくら国道1号がトラフィックを捌いているとはいえ、高速道路抜きで戦うには人口が多すぎるエリアなのです。
約束された勝利
さて、もう大体オチは見えてきたかと思いますが、この高速道路の空白地帯が埋められることは決定されています。赤で示した圏央道の延伸ということで以下の横浜環状南線が建設されています。完成予定は2025年とのこと。
その結果、高速道路網は以下のようになるはずです(赤と黒、つながらないのかな…?調べた限りでは微妙に繋がらなさそうだけど、自動車専用道路で実質繋がってる感じかもしれない)。
ということで、後数年で車持ちに取って横浜南部〜湘南エリアがより住み良くなるわけですね。
また、車移動が人生の全てではないでしょうから電車のことも考えましょう。実は、赤線が分岐しているあたりに天下の「大船」駅が存在しており、東海道線・横須賀線・京浜東北線が利用可能です。湘南モノレールもあるぞ。
もちろん駅に近いほど地価等も上がるし、そこはバランス感だと思いますが大船がアツい感じになるのかなと勝手に思ってます。時点で藤沢、金沢、逗子、戸塚、茅ヶ崎って感じですかね。
大船と藤沢の間の新駅も気になる
こんなニュースもあるので、高速道路事情と合わせて注視していきたいですね。自分はあまりこういった都市開発系の話題に明るいわけでもないし、普段からインプットをしているわけでもないので、補足すべき話や誤りがあったら教えてください🙌